弓取

日本の国技として古い歴史がある相撲

相撲は日本由来のスポーツで、武芸や武道であると同時に神事や祭りの意味も持ちます。国技と呼ばれるほど相撲の起源は古代にまでさかのぼり、古事記や日本書紀に相撲の起源と考えられる描写があるほどです。非常に古い歴史を持つ相撲ですが、巡業の終わりや取り組みの終わりに行われる儀式が弓取式です。

弦の張られていない弓を力士が振り、最後は会場の掛け声と共に四股を踏む流れとなります。弓取式の起源は平安時代とされ、勝利した力士に贈られる弓矢と弦で、行司が演舞を行ったことが始まりと言われています。現在のようなスタイルになったのは、さらに時間が流れて江戸時代になってからです。

そのため、弓取式という行為自体に大きな意味はこめられていないと考えられています。力士が弓を振る勇壮な姿を見ることで観客は満足感を得られ、相撲の締めくくりとしてふさわしい雰囲気になります。弓は基本的に横綱と同部屋の幕下以下の力士が務めることになります。