日本列島巡業 相撲取りの役割
国技 大相撲。本場所を終えた力士達は、次の本場所まで、日々稽古に励み、精進します。巡業は普段の部屋を飛び出して日本全国津々浦々、神を奉りし、身体に宿し行脚する。御承知のとおり海外では空前の大ブームですが、特に遥か昔から相撲取りは神様の化身であり、力の象徴でもあると聞きます。
だから皆、特に日本人なら尚更、老若男女、子供からお年寄りまで、力士が来るとなると、落ち着かず心が踊り、ワクワクします。「心」「技」「体」強い力(体力、気力、精神力)を兼ね備えた武士。力士は、この巡業を通して名声を上げるだけではなく、大地の邪気を祓い、皆の覇気を取り戻し、元気を振る舞い、世の天下泰平を祈る役割があるのかも知れません。
そしてまた力士とのふれあいもありますし、激しい朝稽古の様子を見学できる喜びもあります。巡業とは、例えば山から降りてきた力神が相撲取りとなり、各地を巡り、平和を祈る業。と申し上げても過言ではないでしょう。大相撲を堪能できる素晴らしい日本文化ですね。